Things I Didn't Know

BTSと韓国ミュージカルが好きです。

【観劇レポ】フランケンシュタイン 3/19-20 千秋楽 +アドリブまとめ

フランケンシュタイン』ラスト、3ペアの千秋楽レポを一気にいきます。

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※作品自体のあらすじと感想につきましては下記記事をどうぞ


◆3月19日ソワレ


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[ビクター/ジャック]チョン・ドンソク
[アンリ/怪物]パク・ウンテ
[エレン/エバ]イ・ヘギョン
[ジュリア/カトリーヌ]イ・ジス 

まずはドンソクさんとウンテさんの千秋楽。

このペアは私が一番最初に観たペアでもあるのですがまるでお母さんと子供のような関係の2人で、ビクターはアンリに安心して心を預けているし、亡くした母親との関係に重なるものがあるような印象でした。酒場でドンソクビクターがウンテアンリの腰にしがみつくのはこのペアのお決まりなのですが、あのシーンについてドンソクさんが「ウンテヒョンが避けないからくっついてるだけ」とかいう言い訳をしてたらしくてなんだそれ、かわいい(怒)ウンテアンリ/怪物については前の記事で色々書いたので、今回は書いてなかったドンソクビクターの好きなとこについて思い出しながら書きましょうかね。

最初の方のシーンではアンリの肩を後ろから掴んで耳元で挑発の台詞を言うところとかねちっこくて好きですね。まじで皆に嫌われてそうなイヤーな喋り方。あとウェリントン将軍の声マネで「二週間残っている、可能か?」を言うところいかにも高慢で絡み辛いやつって感じなのに「お願いだ、友よ」では一気にトーンを変えて頬に触れてくる馴れ馴れしさとか、子供っぽくて放っておけない感じありますよね。酒場では胸をばんばん叩きながら縋るように「自分の意志が通せない」っていうとこと、「もう一杯には悲しみを注いで」のところで女子アンサンブルに触られて「あ~ん」て言うとことか好きです。

そういえばこの回、酒場でウンテアンリがチュバヤ役のアンサンブルの方を謎に2回どついてて、チュバヤくんが完全に笑いを堪え切れない感じになってたのが面白かったです。しかしアドリブはめっちゃ湧くんですが、お決まりのギャグシーンで客が笑わない。なんせ千秋楽ですからハードリピーター(韓国では“回転ドア観客”と呼ばれている模様。うまいこと言いますね)しか来てないんですね。特にこの回は瞬殺でしたもんね…。

もうドンソクジャックも最後かって気付いた時猛烈な寂しさに襲われた…私ドンジャックが好きすぎる。とにかくキャピキャピなのに急に怒気を孕んだ声を出すとことか…他にも好きなところ書き出そうと思ったけどまるっと全部好きだから、忠武アートホールは今すぐにドンジャックの《お前は怪物だ》の映像を公開してください。

ウンテ怪物の《私は怪物》は前半は猛烈に怒りと苦しみを表現し、後半はただ誰かに呼びかけるような鳴き声。静寂の中に響き渉る声は、北極のシーンで誰かを呼ぶビクターの姿に重なりました。(誰か、というより2人ともそれぞれの神を呼びかけてるっていうのが私の解釈です)自由度の高い北極のシーンで「誰かを呼ぶ」というアクションが必ず入るのは、ここでビクターが《私は怪物》の時の怪物と同じ状況になることで怪物の苦しみを理解するという重要なポイントだと思っているので、《私は怪物》で呼ぶ芝居が入るとそこがしっかり繋がる気がして好きです。

北極のシーン、ウンテ怪物は「一人になるという悲しみ、もう分かっただろう」をクックッと笑いながら言います。年始に観たウンテ怪物は神に代わる存在っていう印象が強かったので、独占欲の入り混じった復讐心が見えたのは驚きだったしぞくぞくする表現でした。そして「ビクター、ビクター、僕の友よ。これが僕の“最後の”復讐だ」とアドリブ…。ドンソクビクターは「このまま別れることはできない、だめだ!」と怪物を抱きしめて泣き叫び、暗転の直前には息絶えたはずのウンテ怪物の表情がゆっくりと微笑みに変わったのがわかりました。

カーテンコールでは舞台挨拶があり、ウンテさんは「一度はこの公演を諦めようとしていた、最後まで信じてくれてありがとう」と泣きながらフランケンチームを讃えておられて、お休みされていた期間どれだけウンテさんが苦しい思いをされていたかが表情から伝わってきたし、素晴らしい歌とお芝居で締めくくることができて本当に良かったなと思いました。ドンソクさんは「本当に幸せだった」と言っていて、私の韓国語力ではちゃんと聞き取れはしないんですけど何度も「幸せ」っていう言葉を口にしておられました。


◆3月20日マチネ

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[ビクター/ジャック]パク・コニョン
[アンリ/怪物]チェ・ウヒョク
[エレン/エバ]ソ・ジヨン
[ジュリア/カトリーヌ]アン・シハ

続きましてコニョンさんとウヒョクくんの千秋楽。

軍服姿のウヒョクアンリ、ブラウスのウヒョクアンリ、もう全部が萌えの塊なのでこれをもう観られないのかと思うとそれだけで泣けます。最初に中尉に噛み付くところではフーッて猫みたいに威嚇するのがかわいい。そんでコニョンビクターが「お願いだ、友よ」のところでアンリの胸を3回軽くパンチするのですが、一歩ずつ後ろに下がっちゃうところもかわいい。「友」って言葉をぐっと噛み締めるような表情をしていたのも好き。ビクターとシュテファンの屋敷に戻って来た時にぽかーんと口を開けて「高そ~お金持ちだな~」って顔で燭台を見つめるところがすんごいかわいい。酒場では「皆さんの酒代、全部僕が払います!」のあとの囁くように「ぜんぶ…!」って言っててかわいい。

まぁしかし、酒場のコニョンビクターと来たら!椅子に座り直すところでまず隅っこの方にアンリに背を向けて座るんですよ。まったくアンリを見ようとしません。遠すぎて、なんとか手を伸ばしてジョッキをビクターの足に置くウヒョクアンリ。それでもビクターは背を向けているので、わざわざ立ち上がって無理矢理コツンと乾杯しに行く。テーブルの上でアンリが歌ってるときも、全然観てくれないので「ちんぐや」のところでコニョンビクターを覗き込みながら足をどんどん踏み鳴らして振り向かせようとするのですが、反応薄い!もうアンリの一方的な思いが涙ぐましかったです…。なんて健気なんや…。それでも何度も観ている人からすれば、いつもに比べてアンリを観てた方だったということですから驚きです。(私は年始に一度コニョンビクターを観ているはずなのですが、初めてのウヒョクアンリに集中しすぎたためほとんど視界に入っていませんでした)このコニョンさんの、一人では生きていけないくせに今傍で生きている人を大切にすることができないというビクター像は実際に舞台を観る前の私のビクター像に近いものがありますし、すごく納得するお芝居ではあるのですが、如何せん他の2人のビクターが好きすぎたのだと思います。

コニョンビクターがそんな感じなので、今回は黙々とお酒を飲んでたわけですが、テーブルに乗るところでふらっとよろめいてこけてたからやっぱり大分酔っぱらってしまったんでしょうね。なんて健気なんや…。酒場終わりに、「お勘定!」と言われるシーンではダンスシーンでのシェーみたいなポーズをしてすっとぼけててかわいかったです。きっともっとアドリブ飛ばしたかったんだろうに!

しかしウヒョクくんは、組む相手によるのか、千秋楽という気負いがあったのかはわかりませんが、ユニュ・ドンニュペアマッコンの時に比べると感情表現がセーブされていたような印象でした。すごくきれいにまとまっていて、歌唱も良かったのですが、多少崩れてしまうくらい感情が解放されているお芝居の方が好みな私としては少し物足りなく感じましたね。それだけドンニュマッコンが良かったということなのですが。哀しみに寄ってきていた《逃亡者》もこの回ではひたすら猛烈な怒りだったように感じました。

コニョンジャックはエバに乳首つねられて「あ~ちょあ♡」って言ってたのがキモくて好きです。ジャックってSなのかMなのか一体どっちなのか!いや、エバと結婚してる時点でMですよねやっぱ。挑発されて怪物が唸って威嚇するのはコニョンジャックではお決まりなのですかね。ぐるるるって唸るウヒョク怪物かわいい。威嚇された途端逃げ惑うコニョンジャック、肝が小さくて小狡い嫌な男って感じでとても好きです。

《私は怪物》はもう4ヶ月の集大成ともいえる素晴らしい演技でした。首をもぎ取ろうとしたり胸を強く叩く自傷行動も、床に手を叩き付けて絶叫するのも切ない…「誰かの血、誰かの肉」を憎悪するっていうウヒョクくんの解釈は本当に良かったと思う。ロングトーンも素晴らしかったよ…

北極ではビクターの指を握って「ビクター、ビクター」と言い、そのまま息絶えたウヒョク怪物。コニョンビクターはその手をぶんぶん振ってその死を確かめていました。ずっと現実と相対することを拒んで自分の世界に生きてきたようなコニョンビクターはついにそこから目を覚まして、現実が受け止めきれず狂ってしまったような笑いを見せていた最後でした。

カーテンコールでは出て来たときからずっと泣き顔だったウヒョクくん。もうそれ観た瞬間から涙止まらなくて最後幕が下りるまでに引くほど水分出した。まだソワレが残っているイ・ヒジョンさんにマイクを回そうとしてコニョンさんに「ワンキャストだから、君のようにトリプルじゃないからね」ってツッコミ入れられてほっこり。ウヒョクくんの挨拶の番になると、2階席から悲鳴みたいな声援が聞こえてきてそれに対してウヒョクくんが「家族だと思います」。(すごいなご家族!)そして涙で言葉を詰まらせながら、家族と演出家と1人1人のキャストの名前を挙げてお礼を言っていました。その場では簡単な単語しか拾えなかったのですが、「初演では自分もその客席に座っていたのに、何もなかった自分を信じてくださってありがとうございます」というようなことを話してらしたようです。

終演後にはファンの前で次回作は「ALL SHOOK UP(올슉업)」に決まったことが発表されました。私もこの日まで知らなかったのですが、エルヴィス・プレスリーのジュークボックミュージカルで、ウヒョクくんがいくつかオファーを貰った中から選んだものがロックミュージカルだったというのはすごく意外だったのですが、自分の年齢に見合った役をやりたかったとのことで、アンリ/怪物役とは正反対の役を選んだようです。これから何にでも挑戦できる環境でしょうし、イメージが固まってしまわないためにも新たな姿を見せてくれるのはすごく楽しみです。そしていつかまたアンリ演ってね…

ちなみにカーテンコールは、ウヒョクくんがコニョンさんにコアラ抱っこ、コニョンさんがバキーッと殴りつけるふり、ウヒョクくんもふっとばされるふり、深々とコニョンさんに向けお辞儀で緞帳でした。


◆3月20日ソワレ

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[ビクター/ジャック]ユ・ジュンサン
[アンリ/怪物]パク・ウンテ
[エレン/エバ]イ・ヘギョン
[ジュリア/カトリーヌ]イ・ジス 

最終公演、チサンさんとジュンサンさんの千秋楽。

冒頭のチサンアンリは本当に弱々しく「たとえ敵であっても命は大事だ」を言っていて、ただ哀しさを滲ませた表情で銃を突きつけられているし、中尉にもビクターにもきっぱりと反論できない感じが、これまでのアンリが本当に弱かったことを感じさせます。ルンゲに連行されるところは「何が起きているのか理解できない」という戸惑いの表情。《たった一つの未来》での表情の変化も見事ですね。「平和が来るというのに、嫌がるやつがどこにいる。」というビクターの台詞にルンゲがビクターを指差すシーン、こっそり後ろで吹き出しそうになってるチサンアンリ。「お願いだ、友よ」言われたあとの嬉しそうな顔…!シュテファンの屋敷の自己紹介も控えめで、本来あまり人と接することが得意ではない人なのかなという印象。それがビクターとの出会いでどんどん変わって行くっていう感じです。酒場のシーンは本当に明るく楽しそうにしていますもんね…泣けるな…。

酒場のチサンアンリは自信に溢れた表情になってて、いかにも「男の友情」って感じのカラッとした明るさがあります。「一杯やる?」も何気ない感じで。「今夜は酔ってみようか?」のところで「볼까~~~~~~~」を2人で伸ばして1音、2音とあげていくの、楽しそうですね…泣けるな…。

ルンゲが葬儀社に約束を取り付けたことを報告に来たシーンでは

ビクター:アンリ、ここに来て。ここに座って。…何だって?
アンリ:葬儀社?
ビクター:誰に会って来たって?
アンリ:葬儀社。
ビクター:もう一度聞きたい。
アンリ:葬儀社!

2人で舞台のへりに腰掛けてこれやってるのがかわいい…泣けるな…。(最後なのでとにかく何でも泣けます)

《君の夢の中で》はこれまでの自分やビクターとの出会いを振り返っていく曲なので、“弱い存在だった”自分を歌うところは弱く、それがどんどん力強くなっていくのがまさにここまでのチサンアンリの変化を表しているようでとてもドラマチックでした。ジュンサンビクターに頭を引き寄せられて、肩に顔を埋めるように歌うチサンアンリ。固い決意を持った強いアンリなのに、最後階段の途中で座り込んでしまうのが、泣ける…。

そういえば、少し前に「ビクター、死刑執行人に成り済まし説」が囁かれてました。これは千秋楽付近の公演にてギロチンを引くフードを被った男の手が震えていたことに気付いた方がいたことがきっかけで出たらしい説で、ここに居たからこそアンリの首を持ち帰ることができたのではという意見が出たりしてて、まぁそれは考えすぎだろうと思うのですが、検証が行われた結果この時アンサンブルは全員処刑台の下に揃っているらしく、どうも役のある俳優(ルンゲかシュテファン?)がフードの男を演じているっぽいです。実際に手を震わせる演技をしていたのだとしたら、すごく細かいですよね。

2幕でビクターの前に現れるチサン怪物は、ずるずると脚を引きずっていて本当に地獄から這い出て来たみたいな老成した威厳を感じます。「“なぜ帰ってきた”?“何を望んでいる”?」あたりの気迫がすごいですね。チサン怪物の周辺だけ磁場が狂ってんじゃないかとすら思うオーラ。

ジュンサンジャックは、チュバヤの胸をばちこーんて思いっきり叩いてて、チュバヤの人の胸赤くなってたよ…?ジュンサンさんは怪物誕生のシーンでも遠慮なく胸を叩くし、優しい顔して豪快ですよね。

そしてチサンさんの《私は怪物》本当に素晴らしい…もう日が経ってしまってディティールを忘れてしまっているところはあるのですが、なんか細かい動作がどうこうではないんですよね、あれは。5公演連続で観たので今書いている時点では当然記憶から飛んでいるところも多く、観劇直後に取ったメモを頼りにこのレポを書いてるのですが、最高の《私は怪物》だと思ったはずなのにこの部分に関しては「チサン怪物のなんけむる」としか書いてなくて、まぁ多分ほんとに言葉にできなかったんでしょうね。うまくレポできなくて申し訳ないですが、とにかく「昨晩私は夢を見た」からの引きつけ方が凄くて心を全部攫われてしまったのを覚えています。チサンさんはわりと内向きのお芝居がハマる印象で、自分自身と対話するような部分が抜群に上手いと思います。

それからこれまで全然エレンについて言及してきませんでしたが、私はヘギョンエレンのお芝居がとても好きです。特に《孤独な少年の物語》の「あなたはもう一人よ 肝に銘じなければならない」、《その日に私が》の「誰も慰めてくれない 駄々をこねても誰も関心を持たない それが一人になるということ」のところで抱きつくビクターを抱きしめようと伸ばした手をぐっと堪えて引き離すところ。孤独を受け入れなければいけないというビクターにとって一番大切なことをエレンはとっくに教えてくれていたのに、ビクターの意識は亡くした人を取り戻すことばかりに向いていて最後までそのメッセージを理解することはできなかったんですね。

《傷》の最後は言葉を詰まらせながら歌い、北極に向かうところも座り込んだままでよろめくように立つチサン怪物。ビクターに撃たれた後は倒れこんだまま這いながらビクターを掴み、「ビクター、ビクター」と言い長い沈黙を経て「これが僕の復讐だ」。チサン怪物ははっきりとアンリと怪物の人格が別れている印象があったのですが、最後は2人の混じり合った声のトーンのままでした。

カーテンコールではジュンサンさんが号泣したまま出て来られました。ほんとに最後まで全力で泣いていたビクターでしたね…お疲れさまでした。舞台挨拶ではまさかの全キャスト集合!なぜかコニョンさんだけ階段の上から登場したのが面白かったです。なんかゴキゲンな兄ちゃんって感じで、きっとちょっと変な人なんだなコニョンさんは…!チサンさんがなんかおちゃめなこと言ってたみたいでどっかんどっかんウケてたんですが、なんか「早く打ち上げ行きたい」って言ってたらしくて、その後にジュンサンさんが「他のキャストも一言ずつ」ってマイクを回してくれたのにコニョンさん「ありがとうございました」ドンソクさん「本当にありがとうございました」ウヒョクくん「非常に光栄でした」ウンテさん「これからも愛してください」とか本当に一言で、みんなどんだけ打ち上げ行きたいんや…忠武の社長さんにあんなに喋らせるくらいならもうちょいなんか言ってくれてもいいのにっていう…!いや、もう最後に皆様が並んでいるところを観られただけで幸せですけどね。打ち上げ楽しかったかな…本当にお疲れさまでした。再演を心待ちにしてますね。

◆◆◆

では、おまけで4か月間の公演の中であったアドリブで、私がキャッチできたものをまとめておきます。

すべてツイッターからの情報で、ほとんどが自分では観ていないうえに誤訳の可能性もありますので、その点ご了承いただきニュアンスで受け取っていただければと思います。そして間違いやここにないアドリブ情報をご存知の方はコメント欄にて教えていただけたらものすごく有難いです!すでにここで書いたことのあるものやキャストごとの固定アドリブなんかは載せてたり載せてなかったり、ちょっと中途半端かもしれませんが…メモしてあったものだけ。


ルンゲ編

実験室から去って行くシーンで

・「お腹が空きました」※固定台詞
・「笛を吹きに行かなきゃ」3/20 千秋楽(ジュンサンさんの出演作『笛吹き男』に掛けたアドリブ)


ドンソクビクター編

・「お腹が空きました」と去っていくルンゲに「私の分も残しておいて」1/11他
・ウォルターに「おお、眩しい。こいつ~、男前だな」3/13


酒場編

【ウンテアンリ】

・《一杯の酒~》大サビ前に「もう1度!」※固定台詞
・《一杯の酒~》大サビ前に「これが本当に最後だ!」3/18 ユウンペアマッコン

【チサンアンリ】

・《一杯の酒~》で「私の友、ビクター・フランケンシュタイン!」※固定台詞
・ドンソクビクターに「ハンサムな私の友、ビクター・フランケンシュタイン!」12/3
・ドンソクビクターに「愛する私の友、大切な友達のビクター・フランケンシュタイン!」1/6

・殴られたビクターを救い出すシーンで

チサンアンリ:「(指を3本立てて)これ何本に見える?」
ドンソクビクター:「8本…」
チサンアンリ:「(ビクターを指さし泣きそうな顔で他の客に)この人8本に見えるそうです!」1/6

チサンアンリ:「(指を4本立てて)これ何本に見える?」
ドンソクビクター:「9本…」
チサンアンリ:「君本当にたくさん殴られたんだな!」1/11

【ウヒョクアンリ】

・殴られたビクターを救い出すシーンでドンソクビクターに「なんで飲んでるの!」12/19
・「今日ここにいる人たちのお酒!僕が全部払います!(小声で)…おつまみも。 」 1/1 
・脅すように拍手をしてきた男性客に対し、咄嗟に拳を構える。その後自分の拳を抑えて小声で「よく我慢した」12/19他
・店主に「お勘定は?」と言われ、「三杯しか…」と呟き、ルンゲに押し付けて逃げる。1/1

【コニョンビクター】

・アンリに救い出され「本当にたくさん殴られたんだ…」1/10

【ジュンサンビクター】

・チサンアンリに救い出され、「友よ、なんでこんなことに」と言われて「とてもたくさん飲んだんだ」1/20

【ドンソクビクター】

・ウヒョクアンリに助けられて椅子に座らせられ、他の客に「俺の友達、喧嘩強いぞ…」12/19
・ウヒョクアンリに助けられて椅子に座らせられ、他の客に「お前ら全員ぶっとばしてやる!俺の友達ボクシングやってたんだぞ!」ウヒョクアンリ拳を構えた後、その拳を抑えてドンソクビクターに「黙ってて!」1/16
・アンリが他の客の酒を奢ると宣言したあと、酒を注ぎながら「呑んで呑んで呑んで呑んで~」※固定台詞
・《一杯の酒~》大サビ前ウヒョクアンリに「おい、酒に弱い、弱いな!飲み干せ!」3/17
・《一杯の酒~》大サビ前、ウンテアンリの「もう1度!」に「やだやだ~」12/24他
・「ルンゲ!愛してる。」「ルンゲ!アイラービュ―」12/19他
・「ルンゲ!おいで!早く~♡」3/9他 →ウヒョクアンリも真似して「早く~♡」3/9
・ルンゲを「アンリ」と呼んでしまい「…君名前なんだっけ?」。ルンゲを抱きしめて「そう、君」3/13


ジュンサンジャック編

・「お前なんで痛がらない?お前なんで痛がらないんだ!」(エバに急所を掴まれた後、怪物を同じように痛めつけて) ※固定台詞
・「世の中は本当に世知辛いですね!」(《お前は怪物だ》で観客に拍手を促して)※固定台詞
・「世の中は本当に温かいですね!」3/20 千秋楽
・《お前は怪物だ》のラスト「役に立たない玩具だ」のところで「サンキュー!(オケピに向かって)みんなお疲れ様!」→返事をするようにドラムの音→「おお、反応してくれてありがとう」3/20 千秋楽
・《お前は怪物だ》終わりの退場時、イゴールのダンスを見て「なんだこれ?(真似して)今日のような気分を表しているのか?ファンタスティックだね」3/20 千秋楽


■コニョンジャック編

・チュバヤに「寒いだろ?寒そうな格好だ」1/6
・エバの台詞「老いぼれに棺桶を用意してやらなきゃ!」に対し、急所を掴まれ痛がりながら「私が先に棺桶に入るところだった!」3/9
・怪物を挑発して「誰が怖がると思います?」「まだ殴ってないよ、睨まないで!」※固定台詞
・挑発した怪物に吼えられ驚いて「急にそんなことするんじゃないよ!」3/12 「大変だ…」2/7
・ウヒョク怪物に「今お前の話をしてるんだ!しっかりしろ!」→威嚇されて「しっかりしないで!」3/20 千秋楽
・《お前は怪物だ》終わりの退場時、イゴールのダンスを見て「なんだ、お前それいつ習ったんだ?」3/16他
・チサン怪物の右腕に繋いでいた鎖が切れるハプニングがあり、「あいつ解放されたじゃないか!しっかり腕を掴まえておけ!」3/19
・鎖が切れるハプニングがあった翌日の公演で「ずっとしっかり捕まえておきなさい!」3/20 千秋楽


ドンソクジャック編

・「かわいこちゃん、来たの?」※固定台詞
・ウヒョク怪物に「お前、ちょっとかわいいね?」12/19
・ウヒョク怪物に「かわいい顔しちゃって。私に会いたくなかったの?」1/16
・ウンテ怪物に「かわいこちゃん、顔をあげなきゃいけないでしょ?久しぶりなんだから」2/17
・ウヒョク怪物に「うちのかわいいちび怪物」3/17
・ウンテ怪物に「うちのハンサムな怪物ちゃん」3/19 千秋楽
・エバに急所を掴まれる前に「なんで…?優しくして…?」12/19
・《お前は怪物だ》終わりの退場時、酒場のビクターのダンスを真似て踊るイゴールに対し「そんな踊りじゃない」と言いながら自分も踊ってみせて「ごめん、私も踊れなかった」1/2 「おい踊るな!私が見せてやる」→「踊れないよ~」3/19 千秋楽 (自虐シリーズw)


■チサン怪物編

・《私は怪物》で「抱きしめてください…私のことも…抱きしめてください…(안아줘요…나좀…안아줘요…)」1/22


■北極編

【ウンテ怪物】

・「これが僕の最後の復讐だ…(이게내마지막복수야...)」3/19 千秋楽

【ジュンサンビクター】

・「起きろアンリ!行こうアンリ!(일어나앙리 가자앙리)」12/4

【ドンソクビクター】

・「ごめん…(미안해...)」12/13他
・「私の友よ…すまない…(내친구... 미안해...)」※「ビクター、私の友よ」と言ったウンテ怪物に対し  1/13 
・「違う…こんなのは違う…(아냐이게아니야)」2/18
・「私が悪かった(내가잘못했어)」3/13他
・怪物と組合いになり、ナイフで脚を刺される前に「もう…もう終わりにしよう!(이제… 이제그만끝내자!)」3/17
・「このまま別れることはできない、だめだ!(이대로 보낼 수 없어 안돼!!)」3/19 千秋楽


以上でした!ドンソクさん率が高いですね。私はドンソクさんの出演回を観たのは6回ですが、特に北極はかなり解釈のパターンが多かったように思います。一つの作品で、組合せや回によってこんなにも違う種類の結末を観られたのは驚きでした。

そもそも北極のシーン、脚本はどうなっているのでしょうね。このシーンのビクターの台詞として必ず言っているといえるものは「일어나(起きろ)」くらいじゃないですか?ト書きとしても「一番高いところまで登り、叫ぶ」「死んだ怪物を中央まで引き上げる(引っ張れてない回多数ですが、引き上げる行動は必ずしてると思います)」「怪物を抱きしめる」くらいしかないでしょうし、あとは役者に委ねられる感じですよね。ドンソクさんのアドリブでの「ごめん」という台詞は、初演含め他のビクターは言ったことがないそうです。そしてドンソクさんは最初にこれを言った12/13の公演後、「なぜ“ごめん”と言ったのですか」というファンからの質問に「ただウンテヒョンを見て、自分でも知らないうちにそんな感情が芽生えた」と答えられています。本当に打ち合わせなしに自然に出てきた台詞だったんですね。怪物への謝罪の言葉が入るだなんて結末に重大な影響を与えるアドリブですが、それが許されるということは、演出側がビクター役の俳優から自然に生まれる感情に結末を委ねている証拠だと思います。

シンプルに脚本を表現しているのがコニョンビクターで、あとの2ビクターはかなり独自の解釈で表現している感じです。ジュンサンビクターは何度も怪物を「アンリ」と呼ぶことや「行こうアンリ」というアドリブがあったことからも最後までアンリを蘇らせることを諦められずにいて、亡くした愛する人達との別れを受け入れて1人になるくらいなら「むしろ呪え」と思っているような感じですよね。「私をアンリと呼べば お前の罪悪感が少しでも慰められるのか?」っていう怪物の言葉がよぎって、怪物もそんなビクターも可哀想でとにかく哀しいラストです…。ドンソクビクターは神に懺悔するために怪物を殺して呪いを終わらせようと北極まで来たけれど、本当に懺悔すべき相手を自分の手で沈黙させてしまったことが耐え難くて「むしろ呪え」と言ってるように思えます。もちろん回によっても違うと思いますが、全体の印象としてはそんな感じでした。初演のゴンミョンビクターはコニョンビクターに近かったと聞いたのですが、ジョンハンビクターはどういう感じだったのか気になります。

◆◆◆

ということで、観に行けなくてもレポだけで楽しめたフランケンも終わってしまいました。しつこく書いてきたレポもこれで終わりです!毎回だらだらと頭の中そのまま垂れ流したような長くまとまりのない文章にお付き合いいただいた皆様、ありがとうございました。頑張って予習して全力で11公演を楽しむことができて、本当に幸せな思い出になりました。いつかソウルで再演される時に向けて韓国語の勉強に力を入れていきたいです。とはいえ、9ヶ月後には日本公演が控えていますので、まだまだツイッターではフランケンの話題を続けて行くことと思います。日本版も盛上がるといいなー。